屋根裏の恋人

西條絹香は専業主婦で、夫との間に17歳の娘と15歳の息子を持つ。義父の死により、義父の遺した鎌倉の洋館に家族で移り住むことになった。新居のサロンでフラワーアレンジメントの教室を開き、長年の夢をついに実現させた絹香。これでもう完璧と思っていた矢先、18年前に別れた元彼・瀬野五月が引っ越し祝いに来ていて愕然とする。その日、絹香は瀬野を追い払うことに成功するが、西条家では冷蔵庫から食べ物がなくなったり、夫の服が行方不明になったりと、奇妙なことが起こり始める。瀬尾が屋根裏に住み始めたことがきっかけで、次第に周囲の人間が隠していた秘密が明らかになり、絹香は精神的に追い詰められていく。そんな中、ある殺人事件が発生し、絹香の運命は大きく動き出す。