小さいおうち

武は、一度も結婚しなかった亡き叔母・布宮タキのノートを何冊か見つける。そのノートから、武は叔母の人生を知ることになる。戦前、東京の赤い三角屋根の小さな家で、タキは家政婦として働いていた。その小さな家に住むのは、玩具会社に勤める夫と美しい妻・時子、5歳の息子・恭一の3人家族である。タキは雇い主の時子に憧れている。そんな時、夫は美術学校を卒業したばかりの若い板倉正二を雇う。時子もタキも、この男の芸術的才能に胸を躍らせる。一方、戦況は悪化し、小さな家の人間関係も悪化していく。~~ 原作は中島京子の小説「小さなおうち」。