西日本の月ヶ瀬藩の日下部源吾は、家老の松浦彰元を処刑するよう命じられる。日下部と松浦は幼なじみで、同じ剣道の道場にも通っていた。かつて固い友情で結ばれていた二人は、ある事件をきっかけに別々の道を歩み、仲たがいしてしまう。噂では、松陰が藩主の出世を邪魔しているとして不興を買っている。しかし、彼は芸術家として世間に知られているので、公開処刑されると印象が悪くなる。私怨から喧嘩として処理するよう命じられた源五は、正眼の死に場所を探す。そして、20年ぶりに正眼を訪ねることにする。老境に入った二人の道が再び交わるとき、運命は再び動き出す。
~~ 2007年に発表された葉室麟の時代小説「銀漢の賦」を映画化したものです。