じっと座っているゾウ (2018)

中国北部の都市、満州里には、世の中を無視してただじっと座っている象がいるという。この映画の主人公たちは、満州里に執着し、自分たちが置かれている状況から逃れようとする。その中には、以前自分をいじめていた同級生のユウ・シュアイを誤って階段から突き落としてしまい、逃亡中のウェイ・ブーがいる。ウェイ・ブーの同級生、ホァン・リンは母親から逃げ出し、教師の魅力に取り憑かれている。友人の自殺に責任を感じているユー・シュアイの兄、ユー・チェン。そして最後に、多くの登場人物の運命が表裏一体となっている、元気な年金生活者のワン・ジンがいる。夜明けから夕暮れまで、満州里行きの列車が出発するまでのサスペンスフルな1日を、卓越した映像構成で描く。