東京の質素なアパートに住む等身大のセックスドールは、話すことも動くこともできず、主人である中年男性の唯一の伴侶である。彼は毎日、仕事から帰ると彼女に話しかけ、風呂に入り、そしてセックスをする。
そんな日常が壊されるのは、ファンタジーが現実となったとき。突然、彼女は息を吹き返し、自分が心を持っていることに気づく。しかし、狭いフロアの壁とわがままな主人の向こうには、探検すべき世界があることを彼女は知っている。やがて彼女は外の世界に出る勇気を持ち、さまざまな人々と出会うが、「生きている」ということの意味を説明できる人は誰もいない。
(出典:Amazon.co.jp)
~~ 郷田佳江の漫画『空気人形』より。