1982年、栃木県大田原市生まれの日本映画監督。脚本家、俳優としても活躍。
大学では日本文学を専攻し、卒業後、日本映画学校へ入学。卒業制作の『八月の軽豚』(41分)は、富士フィルムラバーズフェスタでグランプリを受賞したほか、数々の賞を受賞した。
2013年、作曲家である兄の祐二と共同で、地元大田原に「Foolish Piggies Films」を設立。彼らの最初の作品は、渡辺監督の初の長編映画『そして泥船は出航する…』でもあり、第26回東京国際映画祭でプレミア上映された。2作目の『7Days』は第28回東京国際映画祭ジャパニーズ・シネマ・スプラッシュ部門で最優秀作品賞を受賞した。その後、渡辺雄二を作曲家に、バン・ウヒョンを撮影監督に迎え、年に1本以上のペースで作品を発表している。
最新作の『私は本当に良い人』(2020年)では、渡辺が自らカメラマンを務めた。また、本作は2019年に102歳で亡くなった祖母が登場しない初の長編作品でもある。10年近く一貫して、カメラの後ろにも前にも同じ人が多くいた渡辺のキャリアは、転換期を迎えているようだ。
(出典:ファーイースト映画祭22)