沢村春子は、北海道礼文郡礼文町出身の日本の女優である。
1920年3月に上京し、19歳になると築地にある松竹キネマ俳優養成所に入学した。1921年、同校制作、村田実監督の『令嬢の霊魂』に出演し、映画女優としてデビューする。同年8月の研究所解散後は、松竹蒲田写真館に在籍していた。
1923年、日活向島撮影所に移籍し、溝口健二監督『青春の夢路』に出演する。同年9月1日、関東大震災でスタジオは倒壊。1924年頃より現代劇から時代劇に転向。
1934年、東京郊外の二期会玉川スタジオに移籍し、現代劇に戻ると稲田春子と改名した。同年、田口聡監督「十五に咲く」に出演。1937年の公開で、熊谷久虎「蒼甫」以降の出演記録はない。
その後の沢村の生涯は不明であったが、近年、1989年に88歳で亡くなっていることが判明した。