サトウハチローは、東京都牛込区市谷薬王寺前町出身の日本の詩人、童謡作詞家、作家である。中学を中退。父は作家の佐藤小六。
小笠原諸島の父島で、父の弟子である詩人・福士小次郎と暮らし、影響を受ける。1919年、西条八十の弟子となり、福士の紹介で童謡を作り始め、多くの雑誌や読売新聞に掲載される。1926年、デビュー詩集『つめいろの雨』を刊行。
1930年代からは、童謡や詩だけでなく、小説や映画の主題歌なども精力的に執筆するようになる。1938年、日本コロムビアと専属契約を結ぶ。また、「しおりの火で」など戦時中の歌謡曲の作詞も手がけた。
終戦時には、映画「そよかぜ」の主題歌・挿入歌である「リンゴの唄」を作詞した。人気曲となり、連合国軍占領下の日本を象徴する歌となった。
1955年「ちいさい秋みつけた」を作詞し、1962年レコード大賞童謡賞を受賞。また、63年にNHK放送文化賞、66年に紫綬褒章を受章した。
1973年、70歳で勲三等瑞宝章を受章したとき、心臓発作のため聖路加国際病院で死去した。