萩原 朗は、大阪市西区出身の日本の映画監督、脚本家である。映画監督の萩原遼は実兄である。
遼東半島の先端にある都市、大連に日本が建設した旧大連市立商業学校を卒業後、兄とともに京都に入る。1938年、日劇京都撮影所の時代劇部員となる。撮影助手として宮川一夫に師事するが、兄のいる東宝映画京都撮影所に助監督として転籍する。
1940年代の戦時中は、制作本数が激減。監督になるチャンスもなく、東宝の東京撮影所に移って助監督を続けた。衣笠貞之助、熊谷久虎、島津保次郎、今井正らに師事した。
戦後は東宝の反組合「新東宝」に参加し、佐伯清、中川信夫の助監督を務める。その後、1950年に佐伯清と共同で『アタリ屋金八先生 千里の虎』の脚本を執筆。翌1951年には「宝プロダクション」の設立に参加し、引き続きチーフ助監督として活躍した。1951年4月、ついに監督としてデビューを果たす。
