Chiba Yasuki

千葉泰樹

性別: 男性
生年月日: 2010年6月24日

固有名詞: 千葉泰樹

出生時の名前: Yasuki Chiba

国籍: 日本の俳優

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千葉泰樹 について

戦後の創意工夫に富んだ「市民劇」で知られる千葉だが、当初は時代劇を得意とし、10代の高峰秀子を主人公にした『チアリーダーの英子』(1940年)などの恋愛映画で商業的成功を収めた。戦時中の作品では、女子工員を描いた『女工哀史』(1940年、1946年公開)がプロレタリア的であるとして上映禁止になり、沖縄ロケの『白い壁画』(1942年)は本土の医師が原住民の黒水病を治療するというヒューマニズムあふれる作品であった。
戦後、千葉はラブストーリーの名手として『ある夜のできごと』(1946年)を担当し、日本映画界待望のキスシーンが傘で隠されるという悪名高い作品となった。しかし、50年代の千葉の作品は、個人的なドラマと社会批判を組み合わせた新しい個性を見せた。ひまわり娘』(1953年)では、上司に愛想をつかした女性が、階級意識の高い同僚と対立し、『鬼火』(1956年)では、ガス会社の社員が貧しい女性から代償として性行為を要求する。千葉はまた、時代設定を独創的に用いることでも賞賛された。幸せの巡礼』(1958年)は、妻から逃れるために伊勢参りに乗り出す二人の侍を描いた異色の時代劇である。しかし、千葉は、より頻繁に彼の映画を最近の過去に設定した。成瀬巳喜男の愛読者であった林芙美子の小説を原作とする『下町』(1957年)は、運命的な恋愛を描くことで占領時代の鬱屈した心理を表現している。20年代から占領期までの落語家の人生を描いた『おかしなやつ』(1956年)は、喜劇から悲劇へと突然転換するのが特徴で、『ダウンタウン』同様、予期せぬ死亡事故で幕を閉じた。千葉の最も重要な作品は、通常、『大判』(1957-58)シリーズと考えられている。ドナルド・リッチーは、昭和初期の野心的な若者の「様々な転落や上昇を描いたバルザック風の年代記」と評している。
60年代には、千葉は国際共同製作の『香港の夜』(1961年)や『香港の星』(1962年)を手がけ、いずれも日本人男性と中国人女性との恋愛を描いたセンチメンタルな物語であった。また、『ふたりのむすこ』(1961)、『ミジンコ』(1966)では、親子関係の難しさを描いたメロドラマ的な家族ドラマを演出した。当時、いくつかの作品は海外でも配給されたが、現在では日本でも顧みられることはない。題材の広さと当時の評価の高さから、再評価されてもよいだろう。

(出典:日本映画監督批評ハンドブック)

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