夢を追いかけるため、桜井和美は会社を辞め、口うるさい頑固親父の反対を押し切ってニューヨークでジュエリー・デザインを学ぶ。自分を作り直すために、慣れないながらもメガネからコンタクトレンズに変える。コンタクトレンズを落としてしまったとき、踏まれないようにと謎の男が助けてくれたが、彼女に話しかける前に彼は立ち去ってしまう。
数年が経ち、和美は兄の拓から父の危篤を知らせる手紙を受け取り、飛行機で帰国の途につく。つわりのため、機内でぞんざいな服装の男と衝突した彼女は、コンタクトを落としたとき、その男に同じように助けられ、初めて彼だと気づく。彼女は彼を追いかけ、”何か仕事をしませんか?”と誘う。和美はニューヨークからの最後の手紙に、付き合っている人がいて、もうすぐ結婚するかもしれないと書いていたが、その後別れてしまったこと、一人で帰ってきて父親を怒らせるのが嫌だったことがわかる。その男はフリージャーナリストの吉見馨で、彼女のフィアンセのふりをすることを承諾してくれた。
家に着いた和美は、実は父が臨終を迎えていないことを知り、拓が和美に返したあの手紙には、父が交際を喜んでいることが書かれていたことを皆が知る。しかし最大のショックは、和美が妊娠していること、そしてその子を産みたいと言ったことだった……。