大阪のコリアンタウンに住む若い女性、愛が主人公。彼女は俳優を目指しており、演技の授業に通っている。授業が終わり、クラスメートとクラブに行った彼女は、そこで見知らぬ男と出会う。そして、彼の家に行くことになる。翌日、彼女は自分のセックステープがネット上に出回っていることを知り、非常にショックを受ける。この映画は、ネット上での性的搾取が蔓延する時代を物語っている。その日以降、愛梨はまったく平常心を取り戻せなくなる。極度の不安と猜疑心に襲われる。しかし、警察でさえも、誰も彼女の問題に関心を示さない。演技指導で習ったヘンリック・イッブセンの『幽霊』のアルヴィング夫人と自分が同じであると感じる。パニックに襲われ続ける。表現力豊かなモノクロのシーンは、画面を追うごとに緊張感を高めていく。
(出典:JIFF)