魍魎の匣

終戦から間もない東京で、美少女連続殺人事件が発生。また、引退した女優の娘、柚木陽子が行方不明となる。そんな中、不幸を箱に閉じ込めるという宗教団体が不気味な様相を呈しながら人気を集めていた。陽子の娘は電車に轢かれ、巨大な箱型の建物にある研究所に連れ去られたとされる。私立探偵の榎木津、作家の関口、ジャーナリストの敦子、刑事の木場がそれぞれ事件を追う中、古本屋「京極堂」の店主・中禅寺は、すべての事件が箱型の研究所に関連していると推察する。