ソンヘの国 (2020)

チョン・ヒョンスク監督の長編第2作『ソンヘの国』は、29歳の女性ソンヘの過酷な人生を、上映時間の大部分を割いて描いている。大学卒業後、大企業でインターンとして働いていた。セクハラに対する抗議が無視されたため、人権委員会に通報し、会社を辞めた。現在は他で働くことができず、アルバイトをしながら生活している。父親は入院中で、レストランで働く母親からはお金をせびられる。公務員試験を控えた彼氏は無能で、無粋な振る舞いをする。ドラマチックな展開ではなく、登場人物の日常的な感情を中心に描いているため、特にドラマチックな仕掛けをしなくても、厳しい状況の中で黙々と働くソンヘが深い印象を与えている。
(出典: ハンシネマ)