昔はいい人だったのに、今は巨大な怨念を背負っているような、苦悩する大学生、タツヤ。その怨念の正体はまだ明かされていないが、おそらく父親と彼の生活を苦しめている貧困に関係があるのだろう。
その恨みとは、おそらく父親のことで、彼の生活を苦しめている貧乏と関係があるのだろうが、どういうわけか、彼は学校一の金持ちの子供とつるむようになった。そして、その金持ちの新車を壊し、婚約者を追いかけたいという衝動に駆られる。さらに陰謀を複雑にするのは、達也が何年も前の交通事故で足を悪くした若い作曲家兼ピアニストと遭遇したことだ。彼女もまた、達也はまだ知らないが、金持ちである。ピアニストの母に作曲を蔑ろにされ、息苦しい家庭環境にあった彼女は、達也との出会いをきっかけに変わり始め、達也は彼女との交流の中で人間らしさを取り戻していくように見える。
~~ 石原慎太郎の小説「太陽の季節」を脚色。