現代中国映画の巨匠、ジャ・ジャンクーが『知りたかったこと』から10年ぶりにドキュメンタリーで帰ってきた。絵画の『董』、ファッションデザインの『無用』に続き、文学を取り上げた中国芸術のドキュメンタリー3部作の3作目である。2019年5月、ジャ・ジャンクー監督は故郷の山西省に戻り、文学祭に参加する。そこでは、1949年以降の中国の歴史をめぐって、年齢の異なる4人の作家が会話を交わす。急速に変化する中国の現代史が、ショスタコーヴィチの音楽モチーフに覆われた文章と4人の言葉によって体現される。同時に映し出される一般人の顔の荘厳さは、これがジャ・ジャンクーの作品であることを思い起こさせる。
(出典:BIFF)