ソン・ラオ…ニルンドン

孤児だったイッタラにも、大企業の社長で評判も良く、何より美しく魅力的な婚約者ニトラチャがいるなど、すべてが揃っていた。しかし、ニットの親友のオパウは、密かにイットに恋をしていた。結婚式の当日まで、自分の気持ちを抑えていたのだ。オパウは、ニットを式場まで車で送りながら、すべてを告白した。一方、ファクラムはプレーフォンの誕生日ケーキを取りに行くついでに、商談のためにプレーフォンを送っていったところだった。フォンを迎えに行く帰り道、ニットとオパウの車に思いっきりぶつかってしまった。ファとオパウは大けがを負ったが、ニットは命を落としてしまった。イットは彼女の死を受け入れられず、タイを離れることを決意する。オパウは権力を行使し、ファに責任を転嫁した。ハイソが引き起こした不正の後、フォンはすっかり変わってしまった。気弱で、自分の意見を主張できない少女ではなくなっていた。そして、強く、自立し、自分を守るようになった。
1年後、ムンゴン（イットの親友）が彼を見つけ、タイに戻るよう圧力をかけてきた。イットはまだ「普通」の生活に戻る準備ができていなかったので、歓迎会ではなくビーチに行った。そこで、ソーダ（フォンの甥）とフォンに遭遇。そして、ふらふらと歩いているうちに、フォンのレストランにたどり着いた。イットは、フォンの家族の愛と温かさに触れ、ここに留まらざるを得なくなった。そして、料理への情熱を貫くために、それまでの生活や身分を捨てた。絶望したフォンは、イットをシェフとして雇い入れる。フォンとイットは頑固な性格で喧嘩が絶えなかった。しかし、婚約者を裏切った罪悪感、婚約者の死はフォンの兄が原因だという怒り、そして自分自身を否定する気持ちにさいなまれていたイットは、一緒に過ごす時間の中で失恋を癒していくのだった。フォンがイットの過去と正体を知るまでは、物事は順調に進んでいた。彼女は過去に起きたことに自分なりの問題を抱えていたのだ。