ある夜、途方に暮れていた大学生のユー・ハオは、夢遊病の謎の訪問者-「将軍」と思わぬ出会いを果たした。彼はユウハオを導き、意識の領域にあふれる無数の謎を解き明かし、蛇行する長城に火の烽火をともした。その後、闇が退き、太陽が昇り、長い夜が完全に照らされたとき、現実に存在する彼が生まれ変わったのである。
咆哮する黒龍、海岸線の灯台と魔眼、チチェン・イッツァの前の熱帯雨林、コロッセオで大暴れする猛獣…意識の中の奇妙な現実投影は、現実の太陽光が触れられない隠れた場所、人間の心の数え切れない罪を映し出すのだった。夢をつかむ旅は続く。そして、太陽が人の心を照らし続けることを願うばかりである。万里の長城の火標は、国境侵犯を知らせるために点灯された。
(出典:書籍のあらすじ)