ラーマ5世の時代、戦争捕虜としてタイに連れてこられ、反逆者の娘という烙印を押された属国出身の王女シークドは、王宮一の機織りの名手だった。やがてシークレット姫もタッド王子の誘いに乗ってしまう。
しかし、当時の男たちの愛は、露のように一時は豊かになるが、朝が来ると突然失われてしまう。
やがてタッド王子はチェイ姫に恋をして結婚を決意するが、身重のシークド王子には結婚の約束が破られただけであった。
復讐を胸に秘めたシークド王女は、金襴を織り上げ、恨みの涙を流しながらその織物に呪いをかける。そして自害する。
2009年、バンコク。新卒の優等生マイピムは、恩人であるチャイ王女の生まれ変わりクン・パムが営む古布店「タードトン・ショップ」で働くことになった。
ある日、謎の男が古布を売りに店にやってきて、美しい古布を置き去りにしてしまう。そして、その錦と一緒に、過去に自分を傷つけた人々の血を今も渇望しているシーカッド王女の復讐心も置いてきてしまったのだ。
(出典焼酎