日本中で話題になっている事件がある。15歳の娘を殺し、その遺体を16年間も自宅の地下に隠していた土井崎夫婦の事件である。
ある日、主婦の萩谷敏子が、小さな編集会社に勤める前畑滋子を訪ねてくる。敏子は、12歳の息子・仁志が他人の記憶を見ることができる特殊能力を持っている可能性があると茂子に話す。彼女は、仁志が描いた一枚の絵を取り出す。屋根に蝙蝠の形をした風見鶏のいる家の中に、灰色の顔をした少女が横たわっている絵である。その絵は、土井崎夫妻の事件を描いているようだ。茂子は調べようとするが、仁志は交通事故で亡くなってしまう。
一方、土井崎夫婦の代理人弁護士は、次女の聖子に夫婦の縁を切ることを告げる。その頃、女子高生が監禁される事件が発生。