ラック教皇

生意気でお調子者のナムリンは、父親を亡くして幼い頃から母親であるターラが育ててくれた婚約者ポペトーンとの結婚を目前にしている。しかし、ウエディングドレスの試着後、ナムリンはロードレースに挑み、それが暴走行為に発展し、二人のドライバーを死なせてしまう。偶然、現場を自転車で通りかかった警察官のイーオは、警察無線で通報を聞く。現場に到着した彼は、救急隊員が近くの湖に転落したナムリンのロードライバルを引き揚げるのを目撃する。そして、自分が死んだことを知らない霊、ナムリンと出会う。イーオは、事故の際に彼女から離れたネックレスを拾い上げ、ポケットにしまう。それ以来、ナムリンの魂はイーオに取り憑くようになる。イーオの盲目の祖母は彼女の存在を感じることができるが、ナムリンが魂であることに気づいていないことを除けば、彼にしか彼女を見ることができない。そのため、ナムリンと話すことができる人間はイーオと祖母だけである。ナムリンは、運命の出会いから、自分を助けてくれるのはイーオだけだと信じている。