大阪闇金

短気な性格が災いして傷害事件を起こし、懲役2年の実刑判決を受けた杉村春生は、偶然知り合った高利貸しの坂井にスカウトされ、南八番興業という会社で一緒に働くようになる。ここは昔ながらの典型的なヤミ金融で、10日ごとに10％の利息を取り、貸し出しは借り手と面接して借用書にサインをさせるというもの。社長の南惣右衛門と息子の南三蔵が面談と貸し出しを担当し、酒井が取り立てを担当している。また、営業マンの根津と事務員の深田が事務所にいる。杉村は、根津と酒井からサラ金の仕事を教わり、さまざまな借り手から取り立てを行うようになる。
杉村は、妻子に愛想を尽かされ、貯金も仕事もないために自殺しようとしている近藤や、複数のサラ金から借金をしているホステスの愛梨など、さまざまな理由で闇金からお金を借りる人たちと出会い、次第に商売のいろはを知ることになる。そして杉村は、闇金業には敵も味方もいること、状況によっては命の危険もあることを知る。高利貸し業を通して、杉村は社会の上層と下層に存在する人と金の闇を知ることになる…。
(出典: JFDB)