80歳のチェさんは、ほとんど耳が聞こえず、足が不自由な農夫である。30年前から働いている老牛を飼っているが、その牛は40歳を下らない。しかし、今にも死んでしまいそうなほど老朽化したこの牛を扱うチェ老人の姿には特別なものがある。耳が遠くなっても、カウベルの音が聞こえると、本能的に牛のほうを向く。しかし、ある春の日、崔老人は牛の寿命があと1年であることを知り、大いに悩むことになる。
*韓国映画として初めてサンダンス映画祭に出品された作品。韓国で最も売れたドキュメンタリー・インディペンデント映画で、劇場公開時のチケット販売枚数は295万枚にのぼった。