夏子の酒

東京の広告代理店でコピーライターとして夢を持って生きてきた奈津子。しかし、スランプに陥った彼女は、田舎にある実家の酒蔵に帰ってくる。そこで彼女は、兄が新しい酒を造るために、幻の米「龍錦」を探し回っていることを知る。酒造りに必要な種籾を見つけたが、奈津子が元気を取り戻して東京に戻った直後に兄は急逝する。仕事では成功を収めたものの、兄の夢を継ぐために退職し、故郷に戻ることを決意する。栽培が難しいとされるタツニシキを育て、酒造りを完成させるまで、数年にわたる旅が始まる。