雪中孤軍

1902年1月23日、日本陸軍の210名の連隊は、駐屯地の青森市を出発し、田代温泉を目指して八甲田山を行軍していた。その途中、天候が急変して猛吹雪に見舞われ、199名が死亡した。この悲劇は「八甲田山事件」と呼ばれ、近代登山史上、世界最大の遭難事故とされている。
2月、東京・日本橋の真砂座で、新派劇場の代表格である井伊耀保とその一座が、この八甲田山事件をいち早く舞台化した。映画評論家の佐藤忠男によれば、この舞台の大成功を受けて、撮影監督・土屋恒次による映画版「雪中行軍」が直ちに製作されたという。
(出典：eiga9.altervista.org)