一人暮らしの老人が自宅で射殺される。犬山をはじめとする刑事たちが現場に向かう。そこで、その老人が隠し持っていた5000万円がなくなっていることを知る。一方、東京の同じ団地で、ある男が目を覚ます。彼は完全に記憶を失っていた。自分が誰なのかさえ思い出せない。男は自分の手首に「レベル7」の文字が彫られているのを見る。そして、その部屋には若い女性が眠っていた。その隣には、バッグに入った5千万円と、血のついたタオルに包まれた拳銃が置かれていた。男はパニックになり、眠っている女を起こす。女もまた完全に記憶を失っており、手首には「レベル7」の文字が刺青されていた。
~~ 宮部みゆきの小説「レベル7」より引用。