硫黄島からの手紙

アメリカ軍と日本本土の間に位置する硫黄島。そのため日本陸軍は、硫黄島がアメリカの手に落ち、日本への侵攻の起点となることを必死に防ごうとする。栗林忠道大将は、島の部隊の指揮を任され、迫り来る攻撃への準備に取り掛かる。しかし、栗林将軍は部下が勧める伝統的な堅いやり方を好まず、幕僚たちの間に反発と抵抗が生まれる。下層部では、民間では貧しいパン職人だった若い兵士の西郷が、仲間とともに日本軍そのものの厳しい体制を生き抜こうと努力し、激しい戦いが迫っていることを知りつつも。アメリカの侵攻が始まったとき、栗林も西郷も強さ、名誉、勇気、そして想像を絶する恐怖を知ることになる。