原作は高村薫の小説「レディ・ジョーカー」(1995年から1997年まで週刊サンデー毎日で連載)です。
ある日、業界トップのビール会社「日之出ビール」の社長・城山恭輔のもとに、怪しげなオーディオCDが届けられる。その内容は、会社の過去の悪事を告発するもので、城山は震撼する。一方、小さな薬局の店主・物井清三、警察組織を憎む刑事・半田修平、障害児を抱えるトラック運転手・府川純一、旋盤工・松戸洋吉、信用組合職員・勝見隆は、競馬場で知り合った仲間で、ある計画を動き出していた。大企業から大金を盗み出そうと考えた物井は、密接な関係にある日之出ビールをターゲットにする。一方、刑事の合田雄一郎らは、城山が帰宅しなかったという通報を受け、捜査にあたる。城山邸に駆けつけると、「社長の身柄を確保した」と書かれたメモを発見する。しかし、城山はすぐに釈放される。レディ・ジョーカーと名乗る犯人グループは、3.5キロリットルのビールを改竄したことをほのめかし、城山に20億円を要求する。