メゾン・ド・ヒミコ

ゲイの父親が嫌いで、その存在を否定して生きてきた沙織。ある雨の日、沙織の職場に春彦という青年が訪ねてくる。彼は、父親が癌で死期が迫っており、経営している老人ホームの閉鎖が迫っていることを告げる。好奇心と負い目から、沙織はゲイ老人のための老人ホーム「卑弥呼の館」に父を訪ねて行く。そこは悲しい場所だが、無愛想な善意に満ちていた。春彦は驚きながらも喜んで、彼女を案内する。そこに住む老人たちは大喜びだ。さおりは、春彦と卑弥呼の関係に最初は反発するが、やがて彼らの気持ちが本物であることを知る。そして、老人ホームを存続させることに関心を持ち始める…。