キコは60代の盲目のゲイで、バタンガス市の貧しい海岸沿いの集落で洗濯屋として生計を立てている。 8歳になる養子のトントンを育て、恋人のレックスを支えるために、近所の人々の洗濯を請け負っている。 視覚障害者であるにもかかわらず、彼の手と感覚は、新鮮で清潔な衣服を近所の人たちに届けるために素晴らしい働きをする。 キコさんの生活は、トントンとレックス、そして生活に欠かせない井戸を中心に回っている。 自分の置かれた状況をよく理解し、それに適応し、できることを最大限に活用してきた。 レックスも同様で、キコが応援しているにもかかわらず、女遊びやいかがわしい行為をやめようとはしない。 トントンもレックスも大事にできれば、キコは幸せなのだ。
しかし、レックスが薬物事件を起こし、地元のシンジケートに追われ、キコが持っていた金をすべて持ち逃げしてしまう。 結局、キコには何も残さず、トントンしかいない。 そんな騒動をよそに、キコは井戸端で洗濯をし、いつもと変わらない一日を過ごす。 しかし、井戸の水はただの水ではないことを知り、一息つくと、キコは新たな一歩を踏み出すのだった。