怪盗ロワイヤル

宝石商が主催する上流社会のパーティに潜む泥棒たち。彼らの狙いは「アレキサンダーの涙」と呼ばれ、宝石の中でも最高の宝石といわれるアレキサンドライトの指輪。神村玲は、謎の女・北葉子の執事である西崎から、その指輪を盗むように依頼されたのだ。片桐華恋と岸原大河もそれぞれ同じ目的でスカウトされ、ターゲットに近づこうと画策する。一匹狼を好む玲がこの仕事を引き受けたのは、西崎がロストメモリーについて何か知っているとほのめかしたからだった。玲もカレンも大雅も、そしてもう一人の泥棒も、互いのことを知らない。そして、それがきっかけとなり、盗まれたものをごまかし、盗むという彼らの能力が全面的に発揮されることになる。持ち主を死に至らしめた指輪の悲劇的な歴史と、影のある悪の組織が、彼らに試練を与える。