頼は定職に就けない日々が続いていた。彼は、アルバイトとして古典小説「源氏物語」の展覧会の設営に携わる。展覧会で、源氏物語の弟・二宮と兄・一宮の語りを聴く。頼はこの物語に共感する。弟は頭がよくてハンサムだが、頼は定職に就けない。弟への劣等感は募るばかりだ。
そんな折、弟が医学部に合格したとの知らせが入る。ライは家に帰らず、近所をぶらぶらすることにする。その時、奇妙な光を見た彼は、その光の中に吸い込まれていく。目を覚ますと、頼は小説 “源氏物語 “の舞台である平安時代になっていた。展覧会で手にしたパンフレットで平安時代について知る。陰陽師・伊藤頼母(らいめい)と名乗る。持っていた頭痛薬のおかげで、帝の后である女御国伝に陰陽師として雇われることになる。大胆不敵な女性で、行動は冷徹に分析される。自分の息子に天皇の座を譲ることを望んでいる。
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