30歳の郵便配達員は、末期症状で余命いくばくもないことを知る。頭痛に悩まされる彼は、医者を訪ね、脳腫瘍であることを告げられる。そんな彼の前に悪魔が現れ、この世から消えてなくなるものを選べば延命してやると言う。男は、自分が死んだら心から悲しむであろう元友達、元恋人、親類、同僚との関係を考える。携帯電話が消えると同時に、映画と一緒に恋人との思い出も、時計と一緒に友人との思い出も、父親との思い出も…。自分の存在を消すか、愛や友人、家族の存在を消すか、葛藤する男の姿を描いたファンタジー・ヒューマンドラマ。
~~ 川村元気の小説「世界から猫が消えたなら」を映画化。