1942年6月のある深夜、佐久間清太郎は秋田刑務所の隔離房の天窓の枠にぶら下がったまま、ガラス窓を無理やり開けて脱獄した。彼はガラス窓を無理やり開け、脱獄する。この犯行は、東京・小菅刑務所長の浦田進の耳にも入る。浦田は昨年まで無期懲役囚の担当だった。佐久間は青森でも脱獄したことのある危険人物だが、過去に唯一優しく接してくれた浦田に服従していた。しかし、脱獄から3ヵ月後、佐久間は浦田の家に現れる。秋田刑務所の非人道的な刑務官に文句を言いに来たのだ。しかし、浦田が隙をついて警察に通報したため、再び収監されてしまう。1年後、佐久間は網走刑務所に送られ、浦田も刑務所長として異動を命じられる。
~~ 吉村昭の1983年の長編小説「羽衣」を映画化。