都内にある24時間営業のインターネットカフェ「サンフラワー」は、快適でリーズナブルな価格設定。主人公の後藤さん(30歳)のような、アルバイトをしながら気ままな生活を送る人たちの憩いの場だ。後藤さんは、人生の潮流に静かに身を任せながら、他の客と交流し、淡々と人生を楽しみ、甘美な恋愛をしていたが、オリンピックに向けた再開発や雇用市場の悪化など、彼を取り巻く世界は変化していた。しかし、オリンピックのための再開発や雇用の悪化など、周囲の環境は変わりつつあり、後藤さんは、ウイルスの流行によるビジネスの影響を受け、その厳しさを思い知ることになる。
コビド19のパンデミックは、社会の底辺の生活がいかに不安定であるかを露呈しており、後藤さんはこれを捉えている。表向きはネットカフェの愛想のいい男の風変わりなドラマだが、フリーターのライフスタイルが崩壊していく様子を通して、現在の資本主義の地獄絵図を批判し、どんな黙示録映画にも劣らない悲惨な結末へと向かっていくのだ。
(出典:OAFF)