大手製薬会社、長原製薬の広報部に勤める牧田貴大は、ある日、通勤途中に線路に飛び降りる自殺者を目撃する。ある日、出勤途中に線路に飛び込み自殺する人物を目撃する。数日後、副社長の安城隆夫に呼び出された彼は、その自殺が会社の製造する薬品と関係がある可能性を告げられる。安城は、高広に警察の捜査に協力するように命じた。長原製薬は現在、大手外資系企業との合併協議を進めており、悪評が立てばその話は立ち消えになる。経済危機で大赤字の会社は、間違いなく潰れる。高広は、安城の秘書をしている婚約者の森田真由美にも、捜査のことを口外するなと言われている。解剖の結果、死体から薬物が検出された。安城は、厚生省への報告書を作成する間、高広に遺族に接触し、示談で済ませるように指示する。高広は、社会的責任と会社としての責任の間で葛藤しながらも、顧問弁護士の高藤辰巳に相談する。弁護士は、合併後の高広を排除しようとする社長の味方だった。果たして隆博は、会社の利益を守るために、自分の良心を無視するのだろうか?
~~ 堂場瞬一の2014年発表の小説「ゴダン」を映画化。