隣接する3つの王国は、トリポイント(TripPoint)と呼ばれる3つの国境が交わる場所を共有している。北の山国カシックは最も豊かで強力な国であるが、海路がなく、南のダンタを経由しなければならない。そこで、カシク王はダンタ王国の王女マニーサラと結婚し、両国の同盟を結び、海への貿易路を確保し、カシク王国の支配を強固にしようとする。
しかし、カシク王は “嵐の恐怖 “の異名を持つ野蛮な戦士で、非常に気性が荒く残忍であることが知られていた。そのため、カシクへの入国を待つ三叉路で、婚約者であるマネサラ姫は逃亡を決意し、バンドゥラスに避難したところ、バンドゥラス皇太子が彼女を保護した。この知らせを聞いたバンドゥラス王女タシカは、緊張を和らげるためにトリポイントを訪れ、兄のせいで安定したバンドゥラスがカシックとダンタの両者によって危うい立場に置かれていることを知った。一方、バンドゥラスの王女タシカが国境に来ることを知ったカシックの王は、早速復讐を企て、バンドゥラスに忍び込んで彼女を拉致し、カシックに王室訪問を行うと宣言する。冬が近づき、カシクへの峠は間もなく塞がれ、バンドゥラスの王女は敵に囲まれ、たった一人でそこに閉じ込められてしまった。
三国はこの窮地を脱するための策略を練らなければならない。戦争を望む者もいれば、平和への外交的な道を望む者もいる。しかし、この政治的危機の中で、愛は静かに開花していく。名誉と尊厳、プライドと偏見、利益と政治、権力闘争と支配、すべてがその世界で重要な役割を果たすが、バンドラスのタシカだけが、この地域に平和をもたらすことができると思われる。
~~ ルークサナワディー(ลักษณวดี)の小説「ドゥン・ドゥアン・ハルタイ」(ดั่งดวงหฤทัย)から改作したもの。