宋の浙宗皇帝の時代を舞台に、乞食一族のリーダーである喬風、大理の王子である端玉、少林寺の僧侶である徐珠の3人の経験を中心に物語が展開される。3人の主人公は、武術の世界を旅する中で、宿命の兄弟となる。
喬風は乞食一族の勇敢なリーダーである。宋の民を守るために多くの人が彼を英雄として尊敬している。契丹の血を引くということで裏切り者のレッテルを貼られた喬風は、仲間の武芸者たちから疎まれるようになる。秦の始皇帝の恨みを晴らすため、喬峰は自分の正体を知り、愛する人に出会う。また、大理の王子ドゥアン・ユーや少林寺の僧侶シュー・ズーとの出会いもある。
ドゥアンユーは明るく元気な大理王子の息子。平和を愛するあまり、武術を習わされるのを避けるために逃げ出したが、うっかり強力な武術を習得してしまう。穆王青、中陵と出会い、王玉艶とその神々しいまでの美しさに深い愛情を抱く。しかし、ワン・ユーヤンはいとこのムロン・フーにしか目がないため、二人の関係は複雑なものとなる。
少林寺の僧、シュー・チュウは生来純粋である。武術の師匠に導かれ、彼もまた強力な武術家となる。この心優しい僧侶は、想像もしなかった冒険を始めることになる。宋と遼の対立に巻き込まれながら、絡み合う3つの物語が、彼らの英雄譚として描かれるのである。