Crying In a Butterfly’s Embrace』は、ソン・ギルハンの独特な感情を乗せた映画です。初恋の人、ミンソプを探す旅を始めたヒョンジュ。ヒョンジュはスンホと一緒にタクシーで旅をするが、ミンソプは忠清道の寺に向かったまま町を離れていた。絶望を感じたヒョンジュは、スンホと一夜を共にし、彼を残して町を後にする。ロードムービーとして、道の映像化の手法に注目する価値がある。非常に曲がりくねった険しい道は、人生の険しい道の寓意である。人里離れた町は、その作家であるソン・ギルハンの放浪生活を映し出している。娘の家に向かう酔っぱらいの男、他人の目を気にせず自分たちの世界だけに入り込むカップル。同じタクシーに乗り合わせたすべての人に、同じシンプルな生活スタイルを描こうとする意図が感じられる。
(出典:JIFF)