彼とわたしの漂流日記

漢江の上に架かる陸橋の縁に立つキム・スングン。借金で首が回らなくなった彼は、その場で人生を終わらせる覚悟でいる。そして、橋から飛び降りたキム氏は、自らの不運（あるいは幸運）により、近くの小島に流れ着くことになる。高層ビルや集合住宅が立ち並ぶこの島から、キムさんは当初、ありとあらゆる方法で脱出しようとした。数日後、キム氏は孤独な生活に慣れ、原始的な環境に安らぎを覚えるようになる。
一方、引きこもりの若い女性、キム・ジョンヨンは自室でネットの世界「サイワールド」に夢中になっている。彼女は3年間部屋から出たことがなく、これからも出るつもりはない。サイワールドのホームページを更新し終わった夜、彼女はもうひとつの趣味である月の撮影に没頭する。月の写真を撮っていると、近くの島の砂浜に「HELP」と書かれた文字が目に入る。そして、その島を歩く奇妙な男に気づき、ジョンヨンはその男を自分だけの宇宙人と見なすようになる。