物語は、主人公の大村俊夫が、機能不全の家族を養うために危険な詐欺に参加させられ、日本中を回るというものである。俊夫の父親である大村猛男は怠け者の退役軍人で、妻である継母の民口武子に車に轢かれたふりをして運転手をゆすることを強要している。その妻が詐欺をできなくなったため、俊夫が雇われる。詐欺に遭い混乱する少年の姿と、混沌とした家庭の様子が、的確なシークエンスで鮮やかに切り取られている。夫婦喧嘩や虐待、引っ越しが続く中、少年は電車で逃げたり、弟と自分のために作ったSFファンタジーに閉じこもったりして、逃れようとする。そして、雪深い北海道で、弟は無意識のうちに交通事故を起こしてしまい、ついに法の裁きを受ける。トラウマを抱えながらも、俊夫は家族が逮捕されるのを免れようとする姿をドキュメンタリータッチで描いたラストシーン。~~ 1966年に日本の新聞で報道された実際の事件がベースになっている。
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