鈴木恭一は、大学3年生の平凡な学生である。一流大学には入っていないが、建築を勉強する大学生活に満足している。家を出てようやく独り立ちした恭一は、都内のボロアパートで暮らしている。しかし、このアパートには変わった住人が住んでいて、いつも恭一を困らせている。恭一が給料をもらったばかりだと知った隣人は、恭一に金を貸せと迫ってくる。もう一人の隣人はナイトクラブで働いており、いつも恭一に電話をかけてきては、酔っぱらっているから迎えに来てくれとせがむ。それ以外の日常生活に満足していた恭一は、ある日、一人の少女と出会う。
夜間警備のアルバイトから帰宅した恭一。部屋に戻ると、ベッドには見たこともない少女が寝ていた。彼女は恭一より少し年上に見え、とても美しい。恭一は自分の目を疑った。恭一はドアを閉め、外に出てアパートの入り口まで行き、自分の部屋とアパートが正しいかどうか確認する。間違いない。中に戻るが、少女はいない。彼の部屋には誰もいない。気のせいだろうか?気のせいなのか、幻覚なのか。恭一は今起こったことを理解できない。
楽しみにしていた中華麺がなくなっていたのだ。これが、恭一と片岡駿海との出会いであった。二人が出会った後も、駿河は恭一の部屋に住み続ける。彼女は恭一の部屋から見えるアパートを指差し、そこに住んでいた男に他の女に振られたと言う。振られた女を確認するために待っているのだと言う駿美。恭一は、その言葉を信じるべきかどうか迷う。
恭一が知っているのは、駿美はとても魅力的な女の子だが、その表情は時に悲しげだということだ。恭一は、かわいい女の子と同室になることをそれほど残念には思っていない。この生活がずっと続くのかと思いきや、ある日突然、駿美は現れた時と同じように姿を消してしまう。彼女が恭一に残したものは、答えのない疑問だけだった。
(出典: フジテレビ)