39歳の緒方聡子は、高い能力を持つ精神科医で、独身である。素直で面倒見のいい姉御肌で、仕事でもプライベートでも頼りになる。趣味は高級旅館に泊まることと、お笑いのビデオを見ること。
この5年間、彼氏がいない。しかし、仕事にはやりがいを感じており、金銭的な心配はしていない。仲の良い友人には、結婚しないと公言している後輩の森村奈緒(35歳)や、高校時代からの同級生の及川貞雄(39歳)がいる。聡子は独身生活を謳歌している。
みんなが40歳を目前にした同窓会で、高校時代からの親友で今は専業主婦の竹内瑞枝が聡子を急き立てる。「子供が欲しいなら今すぐ結婚すべき」「女の幸せだ」と言うが、どちらも納得のいかない聡子。
ある日、聡子は、ショックな出来事で落ち込んでいる奈緒を励まそうと、行きつけの温泉旅館に行く。そこで偶然、イケメンだがちょっと変わった男、岡村啓太郎とその恋人の別れの場面に遭遇する。