2030年、医学の進歩によりアルツハイマー病は治療可能な病気となった。殺し屋である葛と宋は、組織のために日々任務を遂行する。葛は冷血漢に見えるが、常に悪夢に悩まされている。任務中、混乱した記憶の断片が浮かび上がり、不安定な状態が彼の運命を危うくする。そんな彼を冷徹な相棒のソンが救い、次第に二人は恋に落ちる。一方、ゲは自分が殺した被験者の中に、昔の知り合いがいることに気づく。二人は真相を確かめるため、脳科学研究所に潜入する。そこで彼は、自分の記憶が何者かによって操作されていること、さらに恐ろしいことに、その背後には陰謀があることを知る。科学の発達により完璧な洗脳が可能となったディストピア的未来では、個人が自分のアイデンティティに混乱を感じ、システムに疑念を抱く一方で、権力を持つ者はより大きな野望を夢見る。
(出典: 釜山国際映画祭)